第36回北海道公立学校事務長研究協議会

第36回北海道公立学校事務長研究協議会

 去る9月7日、8日の2日間、ホテルライフォート札幌を会場に会員226名の参加のもと、第36回北海道公立学校事務長研究協議会が開催されました。

開会式の様子


主催者挨拶

【北海道公立学校事務長会会長 阿部 雅一】

 開会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。
 本日は、全道各地から多くの会員の参加をいただき、第36回北海道公立学校事務長研究協議会を開催することができましたことに、心よりお礼申し上げます。
 また、日頃より本会の活動に、多大なるご支援をいただいております、北海道教育委員会様、北海道高等学校長協会様、北海道特別支援学校長会様、公益財団法人日本教育会北海道支部様、そして全国公立学校事務長会様には、ご多忙な中、ご臨席を賜り厚くお礼申し上げます。
 本研究協議会も36回を迎えましたが、これまで全道各支部の会員の活発な研究活動に支えられ、多くの成果を上げてきたところであり、学校教育の発展に寄与してきたものと自負しております。
 今年度も宗谷支部・上川支部・留萌支部による2本の研究発表と協議が予定されており、厳しい状況に置かれている学校現場において、現状を踏まえつつ一歩前に進む有意義なものとなるよう期待しているところです。
 また、この研究協議会の開催に当たりまして、企画・運営に大変ご苦労いただきました、胆振支部の皆様に厚くお礼申し上げます。
 さて、8月3日・4日の2日間にわたり、東京都において、第41回全国公立学校事務長会研究協議会が開催され、茨城県より「事務長の視点~適正な事務会計を目指して」、大分県からは「事務長職を楽しむために」と題して、研究発表がありました。どちらの県も経験の浅い事務長のための実務研修や事務長職としての意識向上を図る内容でした。大分県では事務長職志願者の激減により、平成24年度より試験を行わない内示による任用へと変更され、希望の有無に関係なく一般内示と同時に事務長昇任の内示がおこなわれました。任用制度が変わり5年が経過し、自分の意思とは関係なく事務長となった事務職員が半数以上となり、事務長としての意識に変化が出てきているとのことです。北海道においても、事務長職を目指す事務主任が少なくなっていることから事務長を魅力ある職にする取組が必要であると感じています。
 全国の情勢についてですが、全国事務長会では今年度の事業活動計画に、活動困難な地区などへの支援を継続するとともに、休会中の県や市の活動再開への取組についても真摯に取り組むことや、高等学校等就学支援金及び給付型奨学金制度等についてより良き制度となるよう調査・研究を継続するとともに、中長期的な観点において教育の無償化に対する国の動向に注視して、国への提言や要望に積極的に取り組むことを加えました。本会としましても、全国事務長会の取組を支援し、連携を強化して、更なる発展に繋げていきたいと考えています。
次に、本道における課題についてですが、事務長の人事につきましては、昨年、事務長昇任選考基準の見直しがあり、多くの事務主任が選考対象となったことから、意欲ある者が多く事務長を志していただくことを期待しております。私たちを取り巻く環境の変化は著しく、ますます困難性が高まっており、昇任事務長のサポート体制についても検討を進めたいと考えています。また、事務主任の未配置校を解消するために、本会も引き続き人材の確保、発掘に尽力し、若い優秀な職員を将来に向けて育成していくことに取り組んでいきたいと思っています。
 事務長さん方におかれましては、限られた人員、組織構成の中で大変なご苦労をされていることと思いますが、部下職員の勤務状況を把握し、事務室の健全な運営にご尽力くださることをお願いします。
 本日は、この後、白老町役場 象徴空間周辺整備推進課主幹 大塩英男様、アイヌ総合政策課主査 菊地拓二様による「世界へ発信!~民族共生象徴空間開設に向けて~」と題する講演をいただき、2日間の研究協議を開始することになります。
 終わりになりますが、本研究協議会が参加者の皆様にとりまして、有意義なものとなることを期待いたしまして、開会の挨拶といたします。


ご来賓挨拶

北海道教育庁総務政策局長 土井 寿彦 様

 地域の役割を担う学校教育の重要性が増している今般、子供たちの学びを支える存在として事務職員、中でも事務長の職責はますます高まってきていることを強調。その一方で事務長の担い手不足の現状に触れ、後継者育成について今まで以上に力を発揮してほしいとの要請がありました。
 また、私費会計を含む財務会計全般については、事務室内のコミュニケーションを大切にした良好な職場環境作りに努めることがコンプライアンス遵守につながるとの話がありました。

 

 


北海道高等学校長協会会長 川口 淳 様

 少子高齢化に伴い、人口減少、グローバル化、高度情報化等による社会 の変容による教育のあり方の変化、それに伴う様々な教育改革について触れ、「チーム学校としての組織力」の重要性、「チーム事務室のリーダーとしての事務長」への期待を寄せていました。

 

 

 

 


北海道特別支援学校長協会会長 宮崎 真彰 様

 自校の事務室の状況に触れ、教職員のみならず児童生徒及びその保護者の信頼を得ていることを紹介し、職員一人一人のモチベーションを高める努力をしている事務長という職に感謝とエールを送っていただきました。

 

 

 

 


日本教育会北海道支部事務局長 蔵本 康彦 様

 

 

 

 

 

 


講演

演題
 「世界へ発信!~民族共生象徴空間開設に向けて~」

講師
 白老町役場象徴空間周辺整備推進課主幹 大塩 英男 様
 白老町役場アイヌ総合政策課主査  菊池 拓二 様

 白老町に開設される民族共生象徴空間整備(国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園等。平成32年4月一般公開予定)の進 捗状況、民族共生象徴空間周辺の整備計画等について、講演していただきました。


研究発表Ⅰ(宗谷支部)

発表題
 「学校火災における諸対応について」

発表者
 北海道礼文高等学校 西村 淳


全国活動報告

全国公立学校事務長会副会長 村田 行勇 様

 全国公立学校事務長研究協議会の報告、全国の活動状況について報告がありました。


本庁講話

北海道教育庁学校教育局高校教育課高校予算グループ主幹 吉田 龍英 様


研究発表Ⅱ(上川・留萌・宗谷支部)

パネルディスカッション「事務室力を高める」

パネリスト 北海道旭川農業高等学校 山腰 修史
北海道天塩高等学校 高宮 正俊
北海道枝幸高等学校 杉原 千寿
コーディネーター 北海道美瑛高等学校 高島 章展
助言者 社会福祉法人 札幌恵友会 監査室長
北海道医療大学 心理科学部 臨床心理学科 非常勤講師 石垣 則昭 様


研修

研修題
 「円滑な職場運営のために」

講師
 社会福祉法人 札幌恵友会 監査室長
 北海道医療大学 心理科学部 臨床心理学科 非常勤講師 石垣 則昭 様

 業務の生産性を高め、円滑な職場運営を図るための知識の理解や日常での実践に向けたコミュニケーションの方法等について、講義していただきました。


閉会式